負ける、諦める

 もう数か月も前のことだけど書いておこう。

 人生においてそれなりに価値を置いて取り組んできたことを一つやめてしまった。続けたとして、これ以上面白くなることはないだろうという確信を得てしまったからだ。自分の人生にはずっとついて回るだろう、自分にとってそれを捨てることは簡単なことではないだろうと思っていたのに、限界が見えた瞬間、もう続けてちゃいけないんじゃないかと急に思えた。今までやってきたことが無駄だとは全く思わないけど、今後も続けたら無駄になる気がした。

 続ける未来が面白そうだと思えないということがさみしくもあったが、清々しくもあった。限界が見えるというのは清々しい。力を尽くす、負ける、限界が見える。限界を見るためには力を尽くさなくちゃいけない、ちゃんと負けなきゃいけない。ちゃんと負けることができてよかった。清々しい。